道東へ 旅編

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【野付埼灯台

 

悲しくてやりきれなかった1ヶ月前。どこか遠くに行きたいと思った。

ちょうどその時に、中標津旅行記を読む機会があった。

そうだ。冬の道東に行こう。

冷たい空気がカツを入れてくれるだろう。

 

【釧路空港入口の彫刻、クオリティ高い~】

 

調べると中標津からは冬タイヤのレンタカーが全くなくて、仕方なく釧路往復となった。さらにちょうどいい宿もなく、やっと根室市内に確保できた。1泊2日で、天気が悪ければ根室まで辿り着けないかもしれないと心配だったが、天気は良さそうなので吹雪くことはないだろうと出かけた。 

釧路空港から野付まで150キロ、野付から根室まで100キロ、根室から釧路空港まで125キロ。車はヤリスのハイブリッド。ハイブリッドに乗るのは初めてだけど、なかなかよろしい。静かだしパワーも問題ない。しかも250㎞走って10リットルしか使わない。


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【とにかく広い道路。鳥を探しながらきょろきょろしても何とかOK】

 

6月、大洗苫小牧往復で初めて1人で運転したけどほんの1日、しかも夏。

道東はこれも6月、ツアーで連れられたのみ。実際どこをどう走ったのかすらわからないままだったから、ソロで、しかも冬のレンタカーで自分で行くのは初めてとなる。

ホカロンに予備の薄手のダウンに冬用ブーツに手袋に、雪で閉ざされた時のために食料とテルモスも積み込んで装備は万全。



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【原野が広がるだけの風景ばかり。ほんとにどこまでもどこまでも】

 

ところがなんと。雪のひとかけらもないどころか、気温13度でセーター1枚。薄いダウンでも着ていると汗ばんでしまう始末。

ただし、レンタカー会社からは、エゾシカの衝突だけは気を付けてと何度も念を押された。スノドラはなかったけどこっちも怖い。

 

おかげでスピードも出せて楽な行程となり、たくさんの場所に行くことができた。

だがしかし、もうすぐ冬至のこの時期日照時間が短く、日が落ちるのは3:30頃。2時過ぎるともう斜陽でろくに見られないのは痛い。今回は移動に時間がかかるため、1日目は開始時間がすでに1時過ぎ。

2日目も2時には釧路にむけてスタートしなければならないので、本当は釧路近辺に行きたい探鳥地があったがいけなかった。

ちなみに九州の実家では、同じこの日の日照時間が12時間に対し、根室では9時間ちょっと。

 

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【途中立ち寄った道の駅・別海。人もいないし中には入らなかったけど。確かに通るところ牧場だらけだった。おいしい牛乳が飲めたかもな・・】

 

初日は釧路空港から野付半島ネイチャーセンター周辺、標津港、尾岱沼。2日めは明治公園、温根元ハイド、根室市民公園、春国岱ネイチャーセンター、春国岱、ソウサベツ保護区、霧多布。ソウサベツ保護区はただエリアとして保護区というだけで、特に探鳥地というわけではなさそうで時間の無駄だった。残念。

とはいえ、例によって何の情報もない。唯一の手掛かりは、野付半島にコクガンが来るらしいということだけ。

見たかったのはコクガンで、運が良ければいろいろ見られたらいいなと行ってみたら、思いの外成果はあった。

 

【道の駅・別海の「四島返して!」のモニュメント】

 

でも肝心のコクガンは、野付ネイチャーセンターで聞いてみたら、すでに道南に移動してしまったそうで会えなかった。

ネイチャーセンターの人に情報を尋ねたら、「何がみたいんですか」と言われて「初めてだから何でも嬉しい」というと、コオリガモとシノリガモを教えてくれた。「ユキホオジロはどうですか」というと「どことはいえませんね、運ですから」とそっけない答え。その通りですけど。多分たくさんの人に聞かれてうんざりしてるんだろうな。

言外に、調べもせずにポッと来ても甘いよと言われているようでしょげた。

でも鳥見はすべからく運だと思うんですけどね。

ちなみにこの日ユキホオジロを見た人はいないといっていた。

そして教えられたところはダメで、コオリガモもシノリガモも自分で見つけた。

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根室に初めて泊まったのでご飯を食べに出てみたついでにイオンを覗いてみた。

そしたら靴売り場に、ロシアサイズって書いてある。ほー、さすが北方領土の土地柄と思っていると、本当にロシア人の女の人が後ろにいたのでびっくりした。彼女はウオッカを1瓶買って行った。

 

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いろいろと考えさせられる。。。

 


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寂しげな町全体が異国のようだった。