今年も会えた愛しいカリガネ

 

今年はなんとか自力で会いたい。

その思いを、雁の里親製カレンダーを毎日眺めながら高めておりました。

そして苦節まる二日。頑張ったかいがあって、自分で見つけることができました。

至福。

ただし、一番よくわかる写真は、実はわかって撮ったわけではなくて、撮ったなかに偶然入っていただけです(;^_^A

(とはいえこんなふうに前に飛んだなというデジャブを感じて咄嗟に撮った一枚。当たってて奇跡)

下方2羽。

 

 

同じショットの別角度。一番右、頭だけの個体とその前、左下の個体。

これならちゃんと黄色いアイリングがわかります。

身体もマガンと比較すると若干こぶり。

オリジナルショットもあればいいのですが、大きすぎて載せられない。

 

 

ここからは自分で探して多分これ、と思って狙って撮ったショットのいくつかを、可能な限り拡大したものです。

距離は50mほどあり、双眼鏡ではアイリングまで確認することは不能。最近思い切ってスワロフスキのポケットCLにしたので、手持ちの中では解像度は最高なのですが、それでも見分けの助けは「短めなくちばしとでこっぱちな感じ」ただこれだけ。

そんなのわかるわけない・・・としか思えない。

もう、どれをみても同じにしか見えない中、あきらめと焦燥とが入り混じるのに耐えて一生懸命平常心を保ちながら粘りました。

 

 

どれかわかりますか?パソコンで拡大してやっとわかる程度のアイリング。

左から2番目と1羽おいてその右、首を延ばしている個体。一番手前のもそうかなと思うけど、アイリングがないんです。

証拠写真というものなんでしょうが、そんなの関係ない。

私にとっては会うことが目的。探すことが課題。

 

 

これでは真ん中、2羽そろって左方向をみています。その右後ろにも1羽。

広大に広がる田んぼのどこにいるかすらわからない。

今年11月23日時点で12万羽飛来という雁のほとんどがマガン。少しずつ増えているとは聞いていますが、その中ではカリガネは数えるほどしかいません。

(とあるツアーで20羽の群れがみられたそうですが)

 

 

真ん中の3羽、なんとなくこっちを伺っている感じ。

カリガネはマガンよりも臆病でマガンは飛ばなくてもカリガネだけ逃げてしまいます。マガンでさえ、歩いている人間だと普通の農家の人でも(長いレンズもって明らかに自分たちを見ている怪しい動きの人間でなくても)それがかなりの距離でもすぐ飛んでいました。

だから群れを見つけると、飛ばしたらアウトなのでしゃがんだままじりじり10㎝ずつ進みました。もちろん彼らの生活を乱すことも絶対したくない。

この時もどこが限界かわからないから都内の建物が6軒入りそうな距離で進むのをやめました。

 

 

もう可愛くて仕方ない。なぜにこんなに可愛く思うのだろう。

 

 

同じようなものばかりだけど、どの1枚も私にとっては宝物。

 

 

羽なんか広げてくれてもうたまらない。愛しすぎる。

 

 

ファインダーではどうにもわからないので、帰宅してパソコンで見るのを心待ちにしていて、ドキドキしながら開けてみた。違ってるんだろうな、どうせ。と思いながら。

そしたら間違いなかった。この喜び、お分かりいただけるでしょうか。

ちなみにハクガンは3羽だそうですが、これは完敗でした。八郎潟にもいつか行きたい。

 

それにしてもやっぱりこういうタイプの観察はスコープがないとダメですね。

双眼鏡では歯が立たないと思い知りました。